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古民家ギャラリー ら・しい

アルジの映画談義

始めに

もう、映画館で映画作品を観ることが少なくなった今、観客が一体となり暗闇で作品を上映してくれた

映画館を懐かしく思うことが多くなった。 観た作品や役者さん、またサウンドトラックの調べは記憶の

どこかから蘇ることもある。しかし、それらを暗闇のスクリーンに映し出してくれた劇場のことはかなりな

彼方に行ってしまってる気がする。  映画館独特の匂い、や緞帳の意匠、スクリーンの大きさや質、そして

ロビーの売店で売られていた飲み物やスナック菓子などの詳細はもう思い出すことすら無理だと考えるが、

町の映画館があったあたりに通じる道はかなり健在のようだ。

そんな訳で、今は存在しない映画館があった辺りの風景から微かなシネマの残り香を記録し続けている。

知らない町でのシネマの残り香探しは、現地にいっても記憶されている方々が非常に少なくまた老齢化されて

いるので困難だが、2022年の今は探せば記憶を辿りながら何とか追跡できる内に「シネマの残り香」を増やせれば

(少なくともい奈良県内にあった50軒だけでも)嬉しいのだが、自分の年齢との闘いにもなってきそうである。